こんにちは。新しく登録してくださったみなさん、ありがとうございます。継続して読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。
ゴールデン・ウィークの初日、いかがお過ごしでしょうか?コロナ禍での3回目の連休ということで少しずつ感染対策をしながら外に出たり、新しいことを始めてみようと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回はタイトルにも記載している、Terra.do(テラ・ドゥ) という気候変動問題について学ぶブートキャンプ型オンラインスクールのことを少しご紹介させてください。
Terra.doとは
Terra.doとは2020年春にスタートした、気候変動を解決するためのオンラインスクール、そしてそのためのプラットフォームです。コアとなる講座は12週間のオンライン講座「Climate Change: Learning for Action」で、現在はそれ以外にも水素、気候変動に対応した建物、気候変動に強い農業、気候変動に対応した投資を目指すベンチャー投資家向けのコースなどを展開しています。Terra.doの目標は、1億人の人々を気候変動対策に参加させること、とのことです。
コアとなる講座「Climate Change: Learning for Action」には、世界中から様々なバックグラウンドを持つ約100人程度が選抜され、20人程度のチーム毎の少人数制で構成され、Slackコミュニティ内での学習・交流の機会が得られる仕組みです。講座終了後6ヶ月以内に気候変動関連の仕事に就職したり、起業したりするような人材をどれだけ輩出できるかを指標として運営されている、とても野心的なプログラムです。Terra.doの「.do」には行動する、アクションに移すという意味が込められているそうです。
12週間の受講を終えて
私は今年の1月1日にふと思い立って申込をして受講し、ちょうど先週末に12週間の講座を終了することができました。今このタイミングで受講することができて本当によかった、ととても満足しています。以下思いつく点をまずは4点、箇条書きで書いてみます。
壮大に思える気候変動問題に関しての全体像の概要理解を体系的に学ぶことができた。
毎週課される2つのテーマ毎の課題(約50ページのオンラインコンテンツ)、20人程度の少人数での毎週のグループディスカッションを通じて、モチベーションを維持しながら楽しく学ぶことができた。
行動に移すことを意識してプログラムが作成されているため、このニュースレター「Climate Curation」もTerraの講座を受けたことでスタートすることができました。英語版も連休中にスタートする予定です。
世界中に友人、仲間・ネットワークができた。卒業後も同窓生を含む1,400人近いアクティブなオンラインコミュニティに参加し続けることが可能です。
参加者の多くは北米、欧州、インド含むアジア地域のビジネスパーソンで、ソフトウェアエンジニアの人が3〜4割という印象です。様々なビジネス分野の専門を持った方が多く、まだ気候変動の仕事に従事はしてはいないものの、強く興味を持ち、転職や起業、自社内での推進を希望する人が多いようです。日本人の参加者は過去に数名いらっしゃるものの、今回は1人だけでした。時差の関係で多くのオンラインイベントが夜中12時頃にスタートだったり、言語の壁もあり、その点は正直悩ましいものがありました(多くのオンラインイベントは録画されるのでそちらの視聴が可能で、全て夜中に起きて参加する必要はありません)。
コアとなる講座「Climate Change: Learning for Action」は3ヶ月くらいの間隔で定期的に開講していて、次回の講座も5月2日締切で募集を受付中です。ご興味がある方はどうぞお気軽にご連絡ください(割引の紹介コードをお送りできます)。また、もしご興味持っていただける方がいらっしゃれば、今回の講座受講の体験談・振り返りを、1時間くらいのオンラインイベントとして自分で開催してみようと思ってます。聞いてみたい点、疑問点等ありましたら是非お気軽にご連絡ください。
【今週気になった気候変動・脱炭素関連ニュース5本】
三菱商事による、革新的な脱炭素技術の社会実装を加速させるBreakthrough Energy Catalystへの1億ドルの出資参画決定(4/25 プレスリリース)。
ビル・ゲイツ氏が描くテクノロジーを活用した気候変動対策に対するビジョンや世界的な取り組みは『地球の未来のため僕が決断したこと 気候大災害は防げる』において詳しく紹介されてます。日本の大手商社としてBreakthrough Energy Catalystへの参画が表明された点、とても期待しています。
IPCC第6次評価報告書第3作業部会報告書 速報解説セミナー(4/18にWWFジャパン主催で開催されたセミナーのアーカイブ動画・登壇資料)
IPCC報告書は専門用語が多く分かりにくいということは何度かニュースレターでも触れましたが、執筆に参加した専門家の方による解説はより深く理解する上でとても参考になります。
脱炭素、社外から知見 専門人材派遣に問い合わせ30倍(4/27 日本経済新聞)
脱炭素を実行するための社内リソースが十分になく、外部に知見を求める動きが広がっているそうです。特に非製造業では事業から温暖化ガスを直接排出することが少なく、削減策を立てるのが難しいとのことで、スポットコンサルのマッチングを行うビザスクへの問い合わせが1年間で30倍近くに急増とのことです。
運用会社の4割「ESG人材」ゼロ 金融庁、監視を強化(4/24 日本経済新聞)
先日以下2冊の書籍を読んでみました。「ESG」という言葉もまだ表面的にしか理解できなかったことを痛感しつつ、大きな変化が訪れつつあること、国際的に見た際に国内の動きが相当遅れていることを感じます。
・「SDGs時代を勝ち抜く ESG財務戦略 」(ダイヤモンド社)
・「ESGの奔流 日本に迫る危機」(日本経済新聞出版)
Financial Timesがリリースした #気候変動 を学ぶための無料インタラクティブゲーム「Climate Game」(4/21)
先週もご紹介したFinancial Timesが作成した気候変動を学ぶためのゲーム、「Climate Game」。改めて時間をとって2度チャレンジしたのですがとてもよくできていることに感銘を受けました。国内であまり話題になってないようなので、ブラウザー上でワンクリックで日本語化が可能であること等含め、こちらのブログで紹介記事を書いてみました。よかったら是非連休中にお試しください🎮🌎
今週気になったドキュメンタリー映画作品2本
『Youth v Gov: 私たちの気候変動訴訟』(4/29 Netflixにて配信開始)
海外における気候変動に関しての報道を眺めている中で感じることは若者の意識、そして行動、アクティビズムの熱量、規模の高まりです。国内メディアではあまり体感しにくいと思われるこうした次世代の「時代感覚」を学ぶという点で意義ある作品と思われます。 本日配信開始です。
米国公共放送PBS FRONTLINEによるドキュメンタリー番組 "THE POWER OF BIG OIL(大手石油企業の力)
大手石油会社による地球温暖化否定・懐疑キャンペーンについて、当事者・関係者100人以上のインタビューを踏まえたドキュメンタリー番組(54分 | 3回シリースの第2回目の放映)。
当時の時代背景を思い浮かべながら、こんな事が起きてたんだ...と考えさせられることが多かったです。
「振り返ってみれば、あんなことに関わるんじゃなかった。」「違った方向に進んでいたかもしれない」「お前は裏切り者だ 、と言われるのも納得できる。」等、ロビイスト、メディアコンサルタント、研究者、政治家など、気候変動問題の否定に関わってきた人々が自分たちの行動を証言して謝罪の言葉を述べるシーンが数多く登場します。
ここまでお読みいただきありがとうございました。今回は以上となります。ニュースレターの構成、分量、切り口などは今後少しずつ工夫・改善をして変化をしていく予定です(フィードバック、感想、ご意見も歓迎です🙇♂️🙂)。
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では、よい連休をお過ごしください🙂
市川裕康
株式会社ソーシャルカンパニー
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