こんにちは。新しく登録してくださったみなさん、ありがとうございます。継続して読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。
今回は冒頭、「増えつつある気候変動に関する学び、情報収集、交流の機会」について触れてみたいと思います。ニュース記事やプレスリリース、書店の棚を眺めながら思ったのが、気候変動、脱炭素等を含む関連キーワードについての学び、情報収集、同じ興味を持っている人同志の交流の機会が増えつつあるのではないか、という肌感覚です。もちろん自分が興味を持っていることで全てつながっているかのような思い込みもあると思います。ただ、海外も含めて眺めていると、いずれ訪れるトレンドなのではないか、と感じています。
いくつか関連トピックスを挙げてみます。
ビジネス視点でサステナビリティを学ぶ「Zサステナビリティアカデミア」を開講 [2022/5/16 Zホールディングス株式会社プレスリリース]
グループ関連企業約170社、全従業員約23,000名に対して今後年間12回程度の講座やワークショップを通じ、サステナビリティをビジネスに取り込んでいくための主体的なマインドづくりを実施するとのことです。
~サステナビリティ・SDGsのトレンド、先進企業や競合企業の動きを素早くキャッチアップ~ 新サービス「サステナビリティ メディアモニタリング」提供開始 [2022/4/25 株式会社プラップジャパン プレスリリース ]
大手PR企業による新サービスとして、サステナビリティ・SDGs関連の報道状況から最新のトレンドや先進企業や競合企業などの動向を素早く把握できる「サステナビリティ・メディアモニタリング」の提供を開始。
関連書籍の出版点数(アマゾンで各キーワード検索時の該当数。以下の数値は書籍以外の商品も含みます)書店を訪れると関連書籍の新規出版が増えているように感じます。
「気候変動」(1,000以上)
「脱炭素」(806)
「サステナビリティ」(361)
「カーボンニュートラル」(322)
「ESG」(2,000以上)
「SDGs」(9,000以上)
ニューヨーク市で開催されている気候テック関連のイベントを毎週紹介するemail ニュースレター 「NY Climate Tech」
ニューヨーク市内では既にリアルイベント含め、多くの気候テック(Climate Tech)関連のイベント、ミートアップが開催されていて、こちらのニュースレターは週に1回、そのようなイベントをリストにして紹介しているものです。スタートしたのが昨年10月なのでまた新しい取り組みとは思います。コロナが落ち着いてミートアップイベントが増えることで、このような交流の機会もますます増えていきそうです。「Climate Curation」でも今後文末にいくつかご紹介してみたい、と思います🙂🤝。
【実録】たった一人の「熱狂」が、2000人の仲間を生むまで [2022/5/5 NewsPicks]
以前のニュースレター(#6)でも触れましたがポッドキャスト&ニュースレターをきっかけに生まれたコミュニティ「My Climate Journey(MCJ、僕たちの気候の旅)」についての記事を再度ご紹介いたします。現在は既に2,400人近くまで専用Slackコミュニティが成長していて、日々熱量を感じさせてくれる場所です。
【今週気になった記事Pickup】
今週は気候変動、ESG等、引き続き数多くの報道がありましたが、個人的に気になったものをいくつか箇条書きで書き出してみます。
【国内】
19年の台風19号、地球温暖化で被害額5000億円増 [5/18/2022 日本経済新聞]
米銀の株主総会、「気候」提案否決 エネ危機で潮目変化 [5/18/2022 日本経済新聞]
“気候変動問題を巡る米大手金融機関と環境団体の攻防が転機を迎えている。JPモルガン・チェースなど大手5行が17日までに年次株主総会を終え、化石燃料企業への新規融資停止を求める株主提案が相次ぎ否決された。賛成比率も総じて低調だった。ウクライナ危機でエネルギーの安定確保が優先課題になり、大手機関投資家が支持にまわらなかった。”
米S&P、ESG指数からテスラを除外 マスクCEOは猛反発 [5/19/2022 日本経済新聞]
↑イーロン・マスク氏の「ESGはインチキ社会正義の戦士によって武器にされている」という発言等で今週特に注目が集まったESG。ウクライナ危機、グリーンウォッシング等の影響もあり、真価が問われているようです。
特集記事:資本主義NEXT グリーン成長の虚実(全7回)〜”環境対策を成長の機会ととらえる「グリーン成長」が世界の潮流だ。日本はなぜ出遅れたのか。風力発電の現場から迫る” [5/12~18/2022 朝日新聞]
↑風力発電、太陽光パネル、石炭火力、国の財政、アクティビズム、原発、脱成長等、過去の歴史、現場取材踏まえ多面的に現在の問題、課題が描かれている記事。暗い気持ちになるかもしれませんが、現実を理解する意味でとても参考になる内容でした。
「老衰」する日本の資本主義 経済学者・諸富徹さんの処方箋は[5/17/2022 朝日新聞]
↑上記の連載記事の総括的な内容として明快に問題点の指摘がされている論考。
広がる「ゼロメートル」の街 都市と気候変動〜東京圏、海面1メートル上昇で面積3倍に [5/20/2022 日経新聞]
↑データビジュアライゼーションを通じ、地球温暖化に伴う海面上昇がどこでどのように進むかを伺えます。首都移転を決めたインドネシアの状況がとても分りやすかったです。
【海外】
A climate correction?(気候テックの市場調整?) [2022/5/16 Climate Tech VC]
↑世界中の下部暴落、特にハイテク株の下落が話題になってますが、気候テック分野にも大きな影響が出ているようです。以下はEnergy Impact Partners (EIP) による株式公開している気候テック企業のインデックスの推移。
Climate Tech分野のニュースレターとして25,000人以上の読者を持つ「Climate Tech VC」の分析として以下のようなまとめが紹介されてます。
実需の問題解決に取り組む気候変動関連企業は、長期的にはファンダメンタルズ的に健全である。
私たちは、ファンダメンタルズの修正ではなく、クライメート・テックのバリュエーション修正に遭遇しているのです。
資金が乏しいため、強いベンチャー企業の特徴である規律と集中力が優先される。
創業初期の不安定な市場は、他の企業が恐怖に怯えたり、注意散漫になっている間に構築する未曾有の機会を意味する。
もし、あなたの会社の評価に対する分析的アプローチが困難であるなら、神経質になることだ。
ファンダメンタルズは重要です。 昨日のバリュエーションは、今日のベンチマークではありません。現金が自由に使える時代が終わりを告げようとしている今、ハッチを塞ぎ、安全網を確保する時です。
【イベント情報】
5/31 | 「Understanding climate-related shareholder proposals in Japan(日本企業に対する気候変動に関連した株主提案について 」(Proxy Watcher社と 英Insightia社主催:日英同時通訳つき)
5/24-25 | 「RI Japan 2022」(東京・虎ノ門& オンライン視聴) 〜機関投資家向け国際会議。海外投資家、国内オピニオンリーダーがESG投資の実務とサステナブルファイナンスの展望を議論する内容。
🙋♂️5/21:前回ニュースレターでご案内した気候変動を学ぶオンラインスクール「Terra.do」の体験共有会を5/21 9:00-10:00で開催します。(申込フォーム)。関連記事
ここまでお読みいただきありがとうございました。今回は以上です。ニュースレターの構成、分量、切り口などは今後少しずつ工夫・改善をして変化をしていく予定です(フィードバック、感想、ご意見も歓迎です🙇♂️🙂)。
*来週からは配信時間を土曜日午前中に変更してみます。引き続きよろしくお願いします。
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では、よい週末ををお過ごしください🙂
市川裕康
株式会社ソーシャルカンパニー
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