COP28関連のニュースの読まれ方〜掲載数は日英で50倍の差
こんにちは。新しく登録してくださったみなさん、ありがとうございます。直近1週間の気候変動・脱炭素・Climate Tech関連の国内外のニュース・トピックをご紹介するニュースレターを配信している市川裕康と申します。継続して読んでくださっているみなさん、いつもありがとうございます。おかげさまで「Climate Curation」は現在Substackにおいて520名を超える方に購読頂いてます。先日新しくスタートしたLinkedinのニュースレターでは既に880名を超える方に登録いただき心より感謝いたします。
Climate Curation ランチMeetup 12月16日(土)12:00-14:00 @ 虎ノ門界隈
12月16日(土)12:00-14:00に読者のみなさまとで交流できるClimate Curation ランチMeetup🍱☕を開催予定です。既にお申込頂いた皆様、ありがとうございます。人数の目処が見えたら場所等の詳細含めご連絡させていただきます。
12/16(土)Climate Curation ランチMeetupお申込みフォーム
【⭐📰👀今週気になったニュース・トピックス】
【1】COP28開幕
今週は第28回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)が11月30日からアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開幕し、気候変動関連のニュースが溢れるように流れているのを目にします。COP公式会場には約9万7000人もの登録者が参加とのこと、大きな注目が集まってます。
現地に参加してなくても例えばX(旧Twitter)のハッシュタグ #COP28 、或いは#COP28を含む日本語の投稿だけの投稿をフォローすることで現地の状況がリアルタイムで伝わってきます。UAEによる公式XアカウントX(Twitter) や Linkedin ページからも動画でのコンテンツ含め豊富にチェックすることが可能です。
BuzzSumoというインターネット上のFacebookやX上での拡散状況を分析するツールを利用することで「COP28」を含むコンテンツがどのようなメディアで掲載され、どのくらいの記事数が公開され、どのくらいSNS(FB&X)での反応があるかを伺い知ることができます。
▶日本語での「COP28」関連の記事掲載ボリューム(過去1ヶ月間):11/30に最大約120本。
▶最も拡散されている媒体毎のボリュームも閲覧が可能です。Yahoo!の記事、日本経済新聞の記事がそれぞれ25%ずつ、その他NHK、毎日新聞のコンテンツが多く拡散されていることが伺えます(記事数ではなく、SNS上のエンゲージメントのボリュームに基づいた比率)。
▶英語での「COP28」関連の記事掲載ボリューム(過去1ヶ月間):11/30に最大約6,000本(日本語での記事数の約50倍)。
▶無料で記事閲覧が可能で気候変動報道に力を入れているThe Gurdianの記事が最も拡散されています。その他、YouTube、BBC、Bloombergのコンテンツが読まれていることが伺えます。
2週間後にはこうしたグラフがどのように推移しているか、最も話題になったコンテンツも含め、再度確認してみたいと思います。
【2】日本の気候変動対策〜GX実行会議資料 [11/28 内閣官房]
日本の気候変動対策に関しては「損失と損害(ロス&ダメージ)」に対処する基金の設立のために1,000万ドル(約15億円)の拠出表明、排出削減対策を施さない石炭火力発電所は新設しないとする表明等の報道が話題になってます。
11/28に実施されたGX実行会議の資料を見てみると、現状、考えの背景、今後の打ち手が詳しくまとめられていて参考になります。
Climate Techスタートアップにも着目されていることが伺えます。
【3】[COP28直前] 気候変動1.5度目標の「死」をめぐって(江守正多氏:東京大学未来ビジョン研究センター教授/国立環境研究所) [11/27 Yahoo! / 岩波『世界』]
「1.5度目標」の“現在地”をどう考える? 気候変動対策の進展が懸念されるなか、世界平均気温の上昇を産業革命前に比べて1.5度に抑える目標はどうなるのか、というテーマについて深い考察が紹介されてます。産業革命以前を基準とした世界平均気温上昇が実際には既に1.3度上昇しているとも言われる今、1.5度の持つ意味について考えさせられます。
【4】気候変動の疑問に回答し、さらなる理解浸透を目指す「気候変動 気になること答えます by 気候変動アクションガイド」を公開 [11/30 株式会社TBWA HAKUHODO]
分りやすい図・解説、信頼のおける出典情報が掲載されてます。今後も更新されそうですのでnoteのアカウントをフォローしておくとよいかもしれないですね。
【5】COP28に向けて気候変動対策が話題になる今、解決策をポジティブに語る情報にも注目。[11/29 note/日経COMEMO]
COP28関連で気候変動に関する報道が一気に増えるこの季節、深刻な被害状況をレポートするコンテンツやデータも数多く目にした方も多いと思います。11月27日と28日にはクローズアップ現代で気候難民と森林大消失について特集されました。気候変動関連のニュース忌避も顕著になりつつある中、問題解決型でポジティブな視点やコンテンツ、そして一人ひとりの行動につながるような具体的なアドバイスに関するコンテンツも今求められているのでは、ということを書いてみました。
【6】ビル・ゲイツ氏による気候楽観論 [12/2 BBC]
BBCの動画インタビューにおいて、ビル・ゲイツ氏とのインタビューが公開されてます。
開発途上国の農民に不均等に影響を与える気候変動対応の緊急性や、小農家を支援するための干ばつに強く、温度に耐性のある作物の開発、農業革新の役割を強調しています。また、気候変動対策に対する楽観論も最近強調しているように感じられます。先週のニュースレターでもご紹介したゲイツ氏のブログの中でも記されていた箇所を思い出します。『世界の状況は悪いけれど、以前よりずっと良くなっている:この2つは同時に真実である可能性がある。そして3つ目は、「世界はもっと良くなる」ということだ。』
*A surprising (and surprisingly optimistic) book on climate change[気候変動に関する驚くべき(そして驚くほど楽観的な)本][11/20 GatesNotes]
【7】新企画!オリジナル経済ドキュメンタリー「NEXTユニコーン」第一弾 EFポリマー前編[12/1 テレ東BIZ]
テレビ東京によるスタートアップに焦点をあてた新企画「NEXTユニコーン」の第一弾は、沖縄発の超注目企業「EFポリマー」。2020年に創業したばかりで、資金調達のステージはまだ「シリーズA」ながらも、インド人がCEOであることや技術力の高さから注目を集めています。創業の経緯から技術の優位性、今後の大きな可能性、創業者の人柄等、40分にびっしり詰まっていてとても見応えのある一本でした。同社は上記のGX実行会議の資料でも紹介されていて、今回のCOP28にも出展されてます。干ばつや水不足に苦しむ途上国の小規模農家の手にこうした新技術が届く日を願ってます。
【8】気候変動に対してわたしたちができる5つのこと [11/27 NHK地球のミライ]
一人ひとりの行動につながるような具体的なアドバイスに関するコンテンツ、という意味では江守正多さんからのアドバイスをまとめたこちらの記事が参考になりました。
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【9】#2-09 寒い欧州で大ヒット。ダイキンの「ヒートポンプ」の仕組み【ゲスト:小山師真さん】[11/30 経済番組 グリーンビジネス/ NewsPicks]
欧米のメディアでは気候変動対策として頻繁に紹介される「ヒートポンプ」。日本に住んでいるとなかなか目にする機会のない言葉ですが、ダイキンの中の人によると「ヒートポンプ=日本のエアコン」とのこと。日本では当たり前の技術が世界で注目のソルーションになりうる、という意味で改めて学びを得ることができました。
【10】日本の大手企業によるCOP28での展示
日本の気候変動対策〜GX実行会議資料 [11/28 内閣官房]によると、ダイキンさん含め、数多くの大企業が製品やサービスを展示されているとのことです。
ここまでお読みいただきありがとうございました! 今回は以上となります。もしニュースレターが有益と感じられたら、同僚、ご友人、或いはSNS等でご興味ありそうな方に共有いただけたら嬉しいです🙂。
🌏Climate Curation 情報源 [気候変動・脱炭素・気候テック (climate tech ) 関連情報]:https://bit.ly/ClimateCuration_Info [ストック系情報 : 掲載数101]
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*気候変動、脱炭素、気候テック関連のリサーチ等にも力を入れています。海外の業界動向調査やコンサルティング等、お仕事のご相談・ご依頼がありましたら、どうぞお気軽にご連絡下さい。
では、どうぞよい週末をお過ごしください🙂🙋
市川裕康 株式会社ソーシャルカンパニー | www.socialcompany.org
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